音楽映画とファッション
金のない若者も、音楽、ファッションに参加できるという情況が生まれ、それがひとつの時代を代表する"ルック"にまで到達することになります。
・・・というわけで、ファッション・ショーにもBGM選曲にディレクターまでつくのが80年代ですね。
見せる服と耳に訴える音があってこそ、ひとつの明確な主張に。
これが進み、バッグ カジュアルや服と音をまとってパフォームする肉体が、今やショーの最先端。
そういえば、このところ風俗にまでなる映画も同様のことがいえます。
服・音・体が三位一体となっている映画は、断然人気の的。
たとえば、『ストリート・オブ・ファイヤー』(84)。
今様ウエスタンとでもいいましょうか、強い人ほど美しいという映画です。
黒ずくめの皮に身を包んだワルが、とても健気であくどくないのが、ひねくれ趣味の私には少々物足りないですね。
イヤになるくらい本物のワルだったら、バックの音も迫力があったに違いないと惜しまれます。
そんな中で、このワルの部分をファッションでカバーしたのが、ヒロイン――ダイアン・レインのマネージャーに扮したリック・モラニスのトラディショナル・スタイル。
ロックのムードに、ひ弱な"いい子風"ルックという組み合わせの妙が面白かったです。